浮世風呂女女めめは閉店

時は四月某日 ところは千葉県茂原駅前
いざお花見パーティとの連絡あり!
茂原公園は桜満開 屋台も出て子供神楽も出る!

それいざ行け! 当日早めに自宅を出発
だが途中から強風が吹き始める
幕張駅停車で車掌アナウンスあり

強風のため列車は時間より遅れています
その強風にひたすら耐え やっと茂原駅に着いた
でも強風で桜の公園行きはあきらめた

駅から電話で 指定のレストラン兼珈琲店に行けとのこと
すぐそばだった もう詩人は集まって既に一杯ほろ酔い談義
いろいろ聞いたがうわの空 外が気になる ふと外を見ると

店の向かいに 黒塀の洒落た家「浮世風呂女女」との看板
なぜか気になる このごろのアウト・オブ・ビジネスしきりの話
とことこ行って中を覗く 左右見て小径を渡る

木の壁が黒く塗られて 人気ひとけはない
閉店らしいと諦める
ひとつ茂原のなりわいが消えた 

この浮き世で 束の間風呂にあたたまった
あたたまったのちに一杯飲んで
ほろ酔い加減の 千鳥足で家路を辿った 

でも 黒塀 格子戸は もう開かない
茂原駅前 駅ビル周辺ハイカラ建築 強風にめげず 
でも 浮世の風は消えて行く 浮世風呂女女めめは閉店