僕には、現代詩というと難解な心象風景というイメージが強くどうしても抵抗感がありました。ところがアンソロジーを拝聴していると懐かしい詩があり、同じ想いの詩があり、また、僕の心のどこかにある原風景とダブってとても共感できました。それは、活字としてみるのと違い、それぞれ選ばれた詩のイメージにあった選曲、映像が僕の詩にたいする固定観念を変え、自然に心に響いてくるからだと思います。僕には、難解な活字?のなかから作者の優しさ、想いを優しい曲調に乗って共有できるような感じがします。ネット詩集という新しい試みは、確実に現代詩というジャンルにとっても、また読者にとっても良い相乗効果を生みネットという新しい媒体を使うことにより、難解なものから親しみやすいものへと昇華されるのではと思います。
現代詩のバーチャルリアルティーな世界も面白いと思います。
詩の朗読と音楽、映像のコラボレーションその組み合わせはプロデュース(監修)が大変だったと思います。すばらしいと思います。なかでもサティーの曲はとても印象的でした。詩の発する音に共鳴している感じがします。(露木善伸・歯科医師)