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『見なれない風』 中井ひさ子 [ISBN978-4-8120-1935-1]
何をしているのと尋ねると、「かくれている」と答えてくるキリンや、ビルの陰でおしくらまんじゅうをしているペンギンや、窓からやさしく訪問してくるカラスや、寂しさをかじってくれているネズミや、月からはウサギも降りてきて、私たちの生き方の本質を問いかけてくれる。この詩集は現代の寓話であり、大人のための童話であり、また、動物を登場させて、人間の生き方を描いた哲学書のようだ。同じ地球の上で生きている人間と動物。お互い、場所や生き方を共有しているのだから、人間に似た動物がいることは楽しい。また、動物のしぐさで人間を語ることはもっと楽しい。
登録日: 2011/11/20 投稿: 吉田 義昭様
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