坂多瑩子(さかたえいこ)さんの電子詩集『ミルクパーパの裏庭』が評判がいいので購入してみた。300円でダウンロードできる。私はiPadとかは持っていないのでパソコンで観るのである。
「詩と映像と音楽のコラボレーション」と銘打たれているが、開いてみて驚いた。それぞれの詩がいろいろな形で展開する映像の美しさ、アイデアの面白さに加えて朗読+音楽とのマッチングもみごとで、よくできているなぁと感心した。紙の本でいえば、一番近いのは絵本だろうか。もちろん坂多さんの詩そのものがすばらしいこともあるのだが。とぎすまされた感性をもつ人の目から見ると、日常を歩むことじたいが不思議の世界を旅をしていることだと感じさせてくれる、すばらしい作品ばかりだった。
電子書籍というものを読んだことがなく、小説などは紙で読んだほうが目にはラクだろうな、と遠まきに、且つ予断まみれで眺めていた私だが、この電子詩集を目にしたら、新しい詩の提示の仕方があるのだと改めて感じさせられた。私の好きな詩人のものがすでに出版されているので遅ればせながら読んでみようと思ったり、近く出る予定との話も聞いたりするので楽しみがふえた。
(このレビューは、投稿者がmixiの日記に書かれたものですが、ご本人の承諾を得て管理者が転載させていただきました。)