『趙光明詩集』をご紹介致したい。
基本に「禅」があり、その思想は全四部を通して見事に透徹している。しかし、その詩想は硬軟強弱と程よく生硬ならず調和している。しかも読者の我々は、覚醒と夢幻の境界を歩ませられる。……春を失った翼は飛べない。……だが花を食べ新しい日の影に再生する。ついには荒唐無稽の意識の定着、太陽の心臓にうずくまり永遠を祈る。さあ起きよう行こう。……「一輪の花が無くとも花より美しい寝床で春によってくすぐられる」――趙光明氏は見事に詩に生きる。(佐々木久春「解説」より)
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