あてどもなく彷徨うある朝
本の中から拾った嘆かわしい歴史の出来事を記したい
水晶の石とあなたを罵る声の間の
確かな悲痛の痕跡を残しておきたい
(「彷徨う朝に」より)
このようにルースの詩は長い詩歴として、超現実主義から前衛的な詩を経験し、エドワルド・モレイラスやロサリア・デ・カストロの詩の影響を受けながら、多くの文学者との交流を通して、多面的な象徴主義へと移行していった。ルースの言葉を借りれば「私の詩にはすべてがある。シュルレアリスム(超現実主義)があり、象徴主義があり、ロマン主義があり、リリシズムがあり、リアリズムがある」と。
(桑原真夫・解説より)
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